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天白橋の内視鏡ブログ

つむじはげは治せる?頭頂部の薄毛の見分け方と対策法

つむじはげは治せる?頭頂部の薄毛の見分け方と対策法

つむじのまわりの髪が以前よりも薄くなってきたと感じることはありませんか。頭頂部は自分では見えにくいため、変化に気づきにくい場所です。気づいたときには、薄毛の範囲が広がっているケースも見られます。

つむじの薄毛は、原因や進行の程度によっては専門的なケアや医師の診察を受けることで、髪の状態が整う可能性があると考えられています。早めに対策を始めることで、将来的な薄毛の進行を抑えられる場合もあるため、気になった段階で状況を確認することが大切です。

この記事では、つむじの薄毛を見分けるポイントや主な原因、一般的に行われている対策・治療の方法について、わかりやすく紹介します。

監修者

天白橋内科内視鏡クリニック院長
野田 久嗣 Hisatsugu Noda

医学博士
日本内科学会認定内科医
日本消化器病学会消化器病専門医
日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
がん治療認定医

▶ 院長ごあいさつ

つむじはげの見分け方

つむじはげの見分け方

つむじの薄毛には、医学的に明確な診断基準が設けられているわけではありません。そのため、「自分はつむじはげなのか、それとも髪の生え方の特徴なのか」と判断に迷う方も多いでしょう。

しかし、いくつかのポイントをチェックすることで、正常なつむじとの違いを見分けられます。ここでは、つむじはげを早期に発見するための具体的な確認方法を紹介します。

正常なつむじとの違い

健康なつむじと、薄毛の兆候が見られるつむじには、いくつかの見た目の違いがみられることがあります。

通常のつむじでは、地肌の色は肌色からやや白っぽい色で、髪の毛が自然に渦を巻くように生えています。髪の太さや質も比較的そろっており、全体にハリやコシを感じやすい状態です。

一方で、つむじまわりの髪が細くなっていたり、短い毛が増えてボリュームが減って見えたりする場合は、頭皮や髪の状態が変化している可能性があります。

また、毛の流れが乱れて渦の形がわかりにくくなったり、地肌の色が赤みを帯びて見えたりすることもあります。これらは頭皮環境や生活習慣の影響による一時的な変化の場合もあります。

特に注意したいのは、地肌の透け感です。光の当たり方によって頭皮が透けて見える場合、髪の密度が低下している可能性があります。このような変化が続くと感じたときは、自己判断で決めつけず、皮膚科や専門機関で頭皮の状態を確認してもらうのが安心です。

セルフチェックの方法

つむじの薄毛は、位置的に自分では確認しづらい部分にあるため、できるだけ客観的な方法で確認することが大切です。ここでは、自宅で無理なく行えるチェックの方法を紹介します。

まずは、鏡を2枚使って確認する方法です。大きな鏡の前に立ち、後ろを向いて手鏡を持ち、頭頂部を映してみましょう。明るい自然光のもとで行うと、髪のボリュームや地肌の見え方をより正確に把握しやすくなります。

また、スマートフォンで頭頂部を撮影しておくのもおすすめです。定期的に同じ角度で写真を撮っておくと、髪の状態の変化を比較しやすくなります。ただし、照明の明るさや角度によって見え方が変わるため、撮影条件をそろえることがポイントです。

さらに、頭頂部の髪の太さや密度を側頭部などと比べてみるのもひとつの方法です。指で髪を少し持ち上げてみて、全体のバランスを確認してみましょう。ただし、「薄い」「細い」と感じても、一時的な抜け毛や季節的な変化のこともあります。

また、枕や洗面台に落ちた抜け毛を観察するのも参考になります。毛の状態には個人差があり、太さや色、毛根の形が異なる場合もあります。一度の抜け毛だけで判断せず、しばらく観察を続けてみましょう。

進行段階の確認

つむじの薄毛は、人によって進行の仕方やスピードが異なります。そのため、現在の髪や頭皮の状態を客観的に把握することが、今後のケア方法を考えるうえで役立ちます。

初期の段階では、つむじのまわりの髪が少しずつ細くなったり、抜け毛が増えたように感じたりすることがあります。この時期は、髪型や照明の当たり方によって見え方が変わるため、自分では気づきにくいことも少なくありません。

中期になると、髪のボリュームが減り、鏡や写真で見ると以前より地肌が目立つように感じる場合があります。頭頂部の透け感が気になり始めたら、髪や頭皮の変化を記録しておくとよいでしょう。

さらに進行すると、つむじ周辺の髪が少なくなり、頭皮の面積が広く見えることもあります。人によっては、薄毛の範囲が頭頂部から前の方へ広がっていくケースもみられます。

ただし、これらの変化は必ずしも病気や進行性の薄毛を意味するわけではなく、生活習慣やストレスなどの一時的な要因による変化の可能性もあります。

気になる変化に早めに気づくことで、生活習慣の見直しや専門家への相談など、より適切な対応を取りやすくなります。

つむじはげの原因

つむじの薄毛には、いくつかの要因が関係していると考えられています。遺伝やホルモンバランス、生活習慣、頭皮の環境など、複数の要素が重なって影響することが多いといわれています。

こうした背景を理解しておくと、自分に合ったケアの方法を見つけやすくなります。ただし、原因は人によって異なるため、一つの理由だけで薄毛が進むとは限りません。

ここでは、つむじの薄毛に関係しやすいとされる代表的な要因を、一般的な情報として紹介します。

AGAによる脱毛

つむじの薄毛に関係している要因のひとつとして、AGA(男性型脱毛症)が挙げられます。AGAは成人男性によく見られる脱毛の一種で、遺伝的な体質やホルモンの影響などが関係すると考えられています。

日本皮膚科学会によると、成人男性のおよそ3割前後に見られると報告されています。年齢が上がるにつれて見られる割合が増える傾向があるとされる報告もあります。

AGAに関係すると考えられているのが、男性ホルモンの一種であるテストステロンと、それが体内の酵素(5αリダクターゼ)によって変化してできるジヒドロテストステロン(DHT)という物質です。

DHTは髪の成長に関係する細胞に作用し、髪の成長サイクル(ヘアサイクル)が短くなることがあると報告されています。この変化によって、髪が十分に成長する前に抜けてしまうことがあり、結果として短く細い髪が目立ちやすくなるケースもあります。

AGAは、特につむじ周辺や前髪の生え際から薄毛が進みやすいとされる傾向があります

生活習慣の影響

日々の生活習慣も、つむじはげの進行に深く関係しています。栄養バランスの偏った食事は、髪の成長に必要な栄養素が不足する原因になります。特にタンパク質・ビタミン・ミネラルは、髪の健康維持に欠かせない成分です。

また、睡眠不足は髪の成長を促すホルモンの分泌を妨げます。髪は主に就寝中に成長するため、質の良い睡眠を十分にとることが大切です。

さらに、ストレスは自律神経の乱れを引き起こし、頭皮の血行を悪化させます。過度なストレスが続くと、毛根に十分な栄養が届きにくくなり、抜け毛が増えることがあります。

喫煙や過度な飲酒も頭皮環境に悪影響を与えます。タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、アルコールを摂り過ぎると髪の成長に必要な栄養素が消費されてしまうのです。

遺伝的要因

つむじの薄毛には、遺伝的な要素も関係していると考えられています。AGA(男性型脱毛症)に関係する体内の酵素やホルモンの感受性は、親から子へ受け継がれる傾向があることが報告されています。

そのため、家族に薄毛の方がいる場合、遺伝的な影響によって同じような傾向が見られることがあります。ただし、遺伝的な要因を持っていても必ず薄毛になるわけではなく、生活習慣や頭皮ケアによって個人差があります。

両親や祖父母に薄毛の方がいる場合でも、早めに髪や頭皮の状態を観察し、健康的な生活習慣を意識することが、頭皮の環境を整える一助となる可能性があります。

つむじはげは治せるのか

つむじの薄毛に悩む方の中には、「自分のつむじはげは改善できるのか」と疑問を持つ方も多いでしょう。

つむじの薄毛は、原因や進行の程度によって対応の方法が異なります。専門家の診察や生活習慣の見直しなど、適切なケアを行うことで、髪や頭皮の状態が整う場合もあると考えられています。ただし、効果には個人差があり、必ず改善するわけではありません

ここでは、つむじの薄毛に対する一般的な対応の考え方や、専門機関で相談を検討するタイミングについて紹介します。

早期発見で改善できる

つむじの薄毛は、変化に早く気づき、頭皮の状態を確認することが大切です。AGA(男性型脱毛症)は、髪の状態が徐々に変化することがあるため、早めに専門家に相談することで、今後の対応方法を考えやすくなります。

初期の段階では、髪や毛根の活動が比較的安定している場合があります。この時期に専門家の診察を受けたり、生活習慣や頭皮環境を見直したりすることで、髪の状態を把握しやすくなることがあります。

逆に、薄毛の範囲が広がったり、変化に気づくのが遅れたりすると、対応に時間がかかる場合もあります。そのため、「まだ大丈夫」と思わず、少しでも気になる変化があれば、早めに皮膚科や専門クリニックで相談することが望ましいといえます。

治療開始のタイミング

つむじの薄毛が気になり始めた段階で、専門機関に相談することを検討するのがよいといわれています。薄毛の変化には個人差があり、明確な診断基準がないため、自己判断だけで放置せず、頭皮や髪の状態を確認することが大切です。

他人から指摘されて気づくこともありますが、その時点では、髪や頭皮の状態が変化している場合もあります。日常的にセルフチェックを行うことで、変化に早く気づくことができます。

AGA(男性型脱毛症)と関係が考えられる場合でも、症状の進み方には個人差があります。そのため、変化を感じたら、皮膚科や専門クリニックで診察を受け、自分に合った対応を相談してみることが望ましいです。

多くの医療機関では、初回のカウンセリングや相談を無料で受けられる場合があります。まずは相談して、現状を確認することから始めると安心です。

つむじはげの治療法

つむじはげの治療法

つむじの薄毛に気づいたときは、自分に合った対応方法を知ることが大切です。対応方法には、医療機関での診察や治療のほか、日常生活で行えるケアなど、さまざまな選択肢があります。

ここでは、専門家の診察を受けた場合に考えられる治療の種類や、家庭でできる一般的な対策について、情報提供の観点で紹介します。

医療機関での治療

つむじの薄毛に関して、医療機関では、医師の診察のもとで処方される治療薬を用いた対応が行われることがあります。AGA(男性型脱毛症)に関しては、主にフィナステリド・デュタステリド・ミノキシジルの3種類が使用されることがあります。

フィナステリド 主に抜け毛に関係するとされる物質(DHT)の生成に作用すると考えられており、日本で承認されている治療薬の成分の一つです。
デュタステリド フィナステリドと同様に用いられることがあり、医師の判断で処方されます。ザガーロとして知られています。
ミノキシジル 頭皮に塗布するタイプ(外用薬)や内服薬があり、医師の判断のもとで使用されます。市販されている外用薬もありますが、自己判断での使用は控えることが推奨されています。

医療機関では、これらの薬を組み合わせて処方する場合もあります。薬の効果や使用方法には個人差があり、どの方法でも必ず同じ結果が得られるわけではありません。効果の実感には時間がかかる場合もあり、数か月単位での継続が必要となることがあります。

なお、個人輸入や通販サイトでの購入は、品質が保証されない薬が含まれる可能性があり、安全性の観点から推奨されません

生活習慣の改善

薬による対応と併せて、日常生活の習慣を見直すことも、髪や頭皮の健康を整える上で大切です。

食事では、髪の構成に関わるタンパク質を十分に摂ることが推奨されます。肉・魚・卵・大豆製品などをバランスよく取り入れるとよいでしょう。

また、ビタミンやミネラルも、髪や頭皮の健康を支える栄養素として知られています。緑黄色野菜・海藻類・ナッツ類などを積極的に食事に加えることが望ましいとされています。亜鉛やビオチンも、髪の栄養を補う一助となる成分です。

睡眠の質を意識することも役立ちます。特に夜10時から深夜2時の時間帯は、成長ホルモンの分泌が活発になるとされるため、この時間帯に良質な睡眠を確保できるよう心がけるとよいでしょう。

ストレス管理も大切です。軽い運動や趣味の時間を設けることで、日常のストレスを和らげることにつながります。

さらに、禁煙や節度ある飲酒も、頭皮の状態に影響すると考えられています。タバコに含まれる成分は血行に影響を与える場合があり、アルコールの過剰摂取は栄養の消費に関係することがあります。

日常のヘアケア

毎日のヘアケアを見直すことは、頭皮の環境を整える一助になります。シャンプー選びでは、頭皮にやさしいアミノ酸系の成分を含むものがおすすめです。洗浄力が強すぎるシャンプーは、頭皮を乾燥させたり刺激したりすることがあります。脂性肌の方は、必要に応じて洗浄力のやや強い製品を選ぶ場合もあります。

洗髪の方法も大切です。1日1回、夜に洗うことが一般的に推奨されます。シャンプーは泡立ててから、指の腹を使って優しく頭皮を洗い、十分にすすぎましょう。頭皮マッサージは血行を整える目的で行うことがありますが、強く押しすぎないよう注意が必要です。

ドライヤーの使い方にも配慮しましょう。タオルで軽く水分を取り除いた後、ドライヤーは頭皮から20センチ以上離して使用します。熱を長時間当てると頭皮に負担がかかるため、短時間で乾かすことが望ましいです。

帽子やヘルメットの使用では、長時間着用する場合は定期的に外して頭皮の蒸れを防ぐことが推奨されます。蒸れは頭皮環境に影響する場合があります。紫外線対策も忘れずに行いましょう。帽子や日傘を活用して、頭皮への直射日光を避けることが望ましいです。

つむじの薄毛は、変化に早く気づき、必要に応じて専門家に相談することで、今後の対応方法を考えやすくなります。自己判断せず、気になる場合は皮膚科や専門クリニックに相談してみることが安心です。