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天白橋の内視鏡ブログ

不安を解消!大腸カメラ検査でわかること、メリット・デメリットを解説

大腸内視鏡検査

あなたは、大腸カメラ検査を受けようか迷っていませんか?

「大腸カメラ」と聞くと、痛みや不安を感じる方もいるかもしれません。しかし、近年では技術の進歩により、患者さんの負担が軽減されています。

実は、大腸がんは早期発見で完治も夢ではありません。初期段階では自覚症状がほとんどないため、定期的な検査が重要です。

この記事では、大腸カメラ検査でわかる病気やメリット、費用などを詳しく解説します。検査を受けるか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

 

天白橋内科でわかる大腸カメラ検査でわかる病気

「大腸カメラ検査を受けようかな…」 そうお考えのあなたへ。大腸カメラ検査では一体どんな病気が見つかるのでしょうか? 早期発見・早期治療が大切な病気も多いので、「ちょっと心配だな…」と思ったら、早めに検査を受けるようにしましょう。

大腸がん

大腸がんは、食生活の欧米化に伴い増加傾向にある病気です。初期の段階では自覚症状がほとんどなく、知らない間に進行していることも少なくありません。

例えば、私の患者さんで、健診で指摘されるまで全く症状が無かった方がいらっしゃいました。大腸カメラ検査の結果、初期の大腸がんが見つかり、早期に手術を受けることができたため、今は元気に生活されています。

このように、早期発見が非常に重要です。大腸カメラ検査では、がんはもちろんのこと、がんになる前のポリープと呼ばれる小さな病変も見つけることができます。

大腸ポリープ

大腸ポリープは大腸の壁にできる隆起した病変で、まるで腸の中に小さなキノコが生えているような状態です。ポリープにはいくつかの種類があり、その中でも腫瘍性ポリープと呼ばれるものは、将来的にがんに変化する可能性があります。

大腸カメラ検査では、ポリープの大きさや形などを詳しく観察し、必要があればその場で切除することもできます。

私のクリニックでは、日帰りでポリープ切除が可能です。これは、ポリープを早期に切除することで、大腸がんのリスクを大幅に減らすことができるためです。

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が起こり、潰瘍やびらんができる病気です。免疫の異常が関わっていると考えられていますが、はっきりとした原因は分かっていません。

主な症状は、下痢や血便、腹痛です。症状の程度はさまざまで、軽い腹痛や下痢のみの方もいれば、日常生活に支障が出るほどの激しい腹痛や大量の血便に悩まされる方もいます。

大腸カメラ検査では、炎症の程度や範囲を確認することができます。炎症が軽度であれば、内服薬で症状をコントロールできますが、重度になると入院治療が必要になることもあります。

クローン病

クローン病は、口から肛門までの消化管のどこにでも炎症が起こる病気です。大腸だけに炎症が起こる場合もあれば、小腸や胃にも炎症が起こる場合もあります。

原因は分かっていませんが、免疫異常や遺伝、腸内細菌などが関わっていると考えられています。

症状は、腹痛、下痢、血便、発熱など、さまざまで、炎症が起こっている場所や程度によって異なります。

大腸カメラ検査では、クローン病に特徴的な粘膜の病変を確認することができます。クローン病の治療は、ステロイド薬や免疫抑制剤などの薬物療法が中心となります。

過敏性腸症候群(IBS)

過敏性腸症候群(IBS)は、大腸がんや潰瘍性大腸炎のように、腸に目に見える異常がないにもかかわらず、腹痛や便秘、下痢などの症状が繰り返し起こる病気です。検査をしても異常が見つからないため、「気のせい」などと言われてしまうこともありますが、れっきとした病気の一つです。

ストレスや生活習慣、腸内環境などが複雑に関係して起こると考えられており、症状は患者さんによってさまざまです。

大腸カメラ検査では、他の病気を除外するために検査を行うことがあります。検査の結果、腸に異常が見られない場合は、過敏性腸症候群(IBS)と診断されることがあります。

虚血性大腸炎

虚血性大腸炎は大腸への血流が悪くなることで、大腸の粘膜に障害が起こる病気です。動脈硬化などにより、腸への血液の流れが悪くなることが原因で起こります。

突然の激しい腹痛や下血が特徴的な症状です。高齢者や動脈硬化の危険因子(高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙など)を持っている方に多くみられます。

大腸カメラ検査では、大腸の粘膜の病変を確認することができます。軽症の場合は絶食や点滴などの治療で改善しますが、重症の場合は手術が必要になることもあります。

感染性腸炎

感染性腸炎は、ウイルスや細菌などの病原体が原因で起こる腸の炎症です。食中毒やノロウイルスなどが代表的な例です。

症状は、腹痛や下痢、発熱、嘔吐などです。ほとんどの場合、数日~1週間程度で自然に治りますが、重症化すると脱水症状や敗血症などを引き起こす可能性もあります。

大腸カメラ検査は、他の病気を除外するために検査を行うことがあります。検査の結果、腸に炎症が見られる場合は、感染性腸炎と診断されることがあります。

天白橋内科内視鏡クリニックの大腸カメラ検査の特徴

「大腸カメラ」と聞くと、「つらい」「痛い」といったイメージを持たれる方が多いかもしれません。それは、過去の苦い経験や、周囲の人から聞く話などが影響しているのかもしれませんね。

実際、以前の大腸カメラ検査は、患者さんにとって負担の大きいものでした。しかし、医療技術の進歩は目覚ましく、現在の大腸カメラ検査は、患者さんの負担を最小限に抑えながら、より正確な診断ができるようになっています。

天白橋内科内視鏡クリニックでは、患者さまの不安をできるだけ軽減し、安心して検査を受けていただけるよう、様々な取り組みを行っています。

痛みが少ない経鼻内視鏡を導入

当クリニックでは、口からではなく鼻から挿入する「経鼻内視鏡」を導入しています。これは、従来の口からの内視鏡に比べて、直径が細く、また、挿入する際の角度も工夫されているため、嘔吐反射(おえつ)や苦痛が少なく、楽に検査を受けていただけます。

口からの内視鏡だと、カメラが舌の根っこを通る時に「オエッ」となってしまうことがあります。これは、人間の体が、入ってきたものを誤って気管に入れてしまわないよう、異物を感知して吐き出そうとする自然な反応です。しかし、鼻からの内視鏡であれば、カメラが舌の根っこを通らないため、嘔吐反射が起こりにくく、より楽に検査を受けていただけます。

例えるなら、細いそうめんと太いうどんでは、細いそうめんの方が喉を通りやすいのと同じです。鼻からの内視鏡は、患者さんにとって、より負担の少ない検査方法と言えます。

最新の医療機器と技術で苦痛を軽減

大腸カメラ検査は、内視鏡を肛門から挿入し、大腸内部を観察する検査です。そのため、検査中は、お腹が張ったり、軽い腹痛を感じることがあります。そこで、当クリニックでは、患者さまの苦痛を最小限に抑えるために、以下のような最新設備・技術を導入しています。

  • 高画質・拡大内視鏡システムの導入:従来の内視鏡よりも、より鮮明な画像で観察できるため、小さな病変も見逃しません。これは、まるで、昔のぼやけた白黒写真と、最新の鮮やかなカラー写真の違いくらい、はっきりと違いがわかるものです。小さな病変を見つけることは、早期発見・早期治療に繋がり、患者さんの将来を守る上で非常に重要です。

  • 炭酸ガス送気装置の導入:検査中に腸の中に空気ではなく炭酸ガスを入れることで、検査後のお腹の張りを軽減します。従来は空気を入れていましたが、炭酸ガスは体内に吸収されやすいため、検査後のお腹の張りが軽減されるのです。

最新の医療機器と技術は、患者さんの負担軽減だけでなく、医師の診断精度向上にも大きく貢献しています。

経験豊富な医師による丁寧な説明

大腸カメラ検査を受けるにあたって、患者さまは不安な気持ちを抱えているかと思います。「検査は痛いのだろうか」「何か異常が見つかったらどうしよう」など、様々な不安が頭をよぎるのも当然です。

そこで、当クリニックでは、検査前に、経験豊富な医師が、検査の方法や目的、予想されるリスクなどを丁寧にわかりやすく説明いたします。模型やイラストなどを使いながら、患者さんの目線に立って説明することで、少しでも不安を取り除けるよう努めています。

また、患者さん一人ひとりのお悩みや不安に寄り添い、時間をかけて丁寧に対応いたします。検査に関することだけでなく、日常生活で気になることや、ご自身の健康について気になることなど、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。

鎮静剤の使用も可能

「どうしても痛みが怖い」「検査に緊張してしまう」という方のために、鎮静剤を使用することも可能です。鎮静剤を使用することで、ウトウトとしたリラックスした状態で検査を受けていただけます。

鎮静剤には、意識を完全に消失させる麻酔とは異なり、意識を保ちながらリラックス効果や不安を軽減する効果があります。そのため、検査中に医師と会話することも可能です。

鎮静剤の使用を希望される場合は、お気軽にご相談ください。ただし、鎮静剤を使用した場合、検査後しばらくは、自動車の運転はできませんので、ご注意ください。ご自身での運転は控えていただき、公共交通機関を利用するか、家族や友人に迎えに来てもらうようにしましょう。

日帰りで検査が可能

天白橋内科内視鏡クリニックの大腸カメラ検査は、日帰りで受けていただけます。検査当日は、絶食などの準備が必要となりますが、検査後は、すぐに帰宅し、普段通りの生活を送っていただけます。

日帰りで検査が可能なため、仕事や家事、育児などで忙しい方でも、時間を調整しやすくなっています。

ただし、ポリープを切除した場合などは、入院が必要となる場合がありますので、あらかじめご了承ください。ポリープの大きさや数、切除方法などによって、入院が必要かどうかは異なりますので、医師とよく相談するようにしましょう。

名古屋市天白区・日進市で検討する方へ

:大腸カメラ検査を受けるメリットと費用

「大腸カメラ」って聞くと、なんだか痛そうで怖いイメージがありませんか? 早期発見が大切な大腸がんですが、検査に対する不安からなかなか一歩が踏み出せない方もいるかもしれません。

例えば、私のクリニックにも、「便秘が続いていたので、もしかしたら大腸がんかも…と不安で受診しました」という方が多くいらっしゃいます。便秘はよくある症状なので、「そのうち治るだろう」と安易に考えてしまいがちですが、実際には大腸がんのサインである可能性もあるのです。

実際、初期段階の大腸がんは、自覚症状がほとんどないことが多く、便秘や腹痛などの症状が現れた時には、すでに病気が進行しているというケースも少なくありません。

「大腸カメラ検査を受けようか迷っているけど、実際どんなメリットがあるの?」「費用はどれくらいかかるの?」

このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。そこで、ここでは大腸カメラ検査を受けるメリットや費用について、詳しく解説していきます。

早期発見・早期治療による健康維持

大腸カメラ検査の最大のメリットは、早期がんの発見率が高いことです。大腸がんは早期発見できれば、完治も夢ではありません。

内視鏡を使った検査では、大腸の内部を直接観察することができます。これは、例えるなら、部屋の中を隅々まで見渡せるようなものです。もし、部屋の隅にゴミが落ちていたら、すぐに気が付きますよね?それと同じように、大腸カメラ検査では、大腸の壁にできた小さなポリープやがんを発見することができます。

初期段階の大腸がんは、自覚症状が出にくいため、定期的な検査で早期発見に努めることが大切です。

早期発見ができれば、それだけ治療の選択肢も広がります。例えば、手術の範囲を小さくできたり、抗がん剤治療などの負担を軽減できる可能性があります。

私の患者さんでも、早期に大腸がんが見つかり、内視鏡手術だけで済んだ方もいらっしゃいます。その後、経過観察を続けていますが、元気に日常生活を送られています。早期発見・早期治療によって、健康な状態を維持できる可能性が高まります。

放置のリスクと早期発見の重要性

反対に、大腸がんを放置すると、がんが進行し、手術が困難になる可能性があります。また、周囲の臓器に転移したり、リンパ節への転移が見られる場合もあります。

進行した大腸がんの場合、手術や抗がん剤治療など、身体への負担が大きい治療が必要になることがあります。また、治療後も再発のリスクがあり、長期間にわたる経過観察や治療が必要となる場合もあります。

大腸がんは、早期発見できれば完治の可能性が高いがんです。しかし、進行すると治療が難しくなり、予後も悪くなってしまいます。

「まだ若いから大丈夫」「自覚症状がないから大丈夫」と安易に考えず、定期的に大腸カメラ検査を受けるようにしましょう。

大腸カメラ検査の費用目安

大腸カメラ検査の費用は、医療機関や検査内容によって異なりますが、一般的には3万円程度が目安となります。ただし、健康保険が適用される場合は、自己負担額は1~3割程度になります。

健康保険適用について

大腸カメラ検査は、健康診断や人間ドックなどの自費診療で行う場合と、病気の診断や治療を目的として保険診療で行う場合があります。保険診療の場合、大腸ポリープが見つかった場合などは、日帰りでのポリープ切除術も保険適用で受けられます。

当院の費用と分割払いなどの相談

当院では、患者様一人ひとりのご状況に合わせて、費用や分割払いなどについても柔軟に対応しております。検査費用や保険適用についてご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

まとめ

大腸カメラ検査は、大腸がん、大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎など、様々な病気を発見することができます。検査は、従来のものより負担が軽減されており、早期発見・早期治療によって健康維持に繋がります。費用は医療機関や検査内容によって異なりますが、健康保険適用で自己負担額は抑えられます。検査に関する不安や費用面など、医師に相談してみましょう。

 

全ては患者さんの
「検査しとけばよかった・・・」
を無くしたいから。
詳しくは当院の
ホームページ(←こちらをクリック)からどうぞ。

令和6年8月20日
天白橋内科内視鏡クリニック 院長 野田久嗣

参考文献

  1. Antonelli G, Bevivino G, Pecere S, Ebigbo A, Cereatti F, Akizue N, Di Fonzo M, Coppola M, Barbaro F, Walter BM, Sharma P, Caruso A, Okimoto K, Antenucci C, Matsumura T, Zerboni G, Grossi C, Meinikheim M, Papparella LG, Correale L, Costamagna G, Repici A, Spada C, Messmann H, Hassan C, Iacopini F. Texture and color enhancement imaging versus high definition white-light endoscopy for detection of colorectal neoplasia: a randomized trial. Endoscopy 55, no. 12 (2023): 1072-1080.

追加情報

[title]: Texture and color enhancement imaging versus high definition white-light endoscopy for detection of colorectal neoplasia: a randomized trial.,

組織・色強調画像と高画質白色光内視鏡検査の大腸腫瘍検出における比較: ランダム化試験

【要約】

  • 組織・色強調画像(TXI)は、従来の高画質白色光内視鏡検査(WLI)に代わるものとして、大腸内視鏡検査中の病変検出率を高めるために最近提案された。本国際多施設共同ランダム化試験では、大腸腫瘍検出におけるTXIの効果を評価した。

  • 2021年9月~2022年5月にかけて、イタリア、ドイツ、日本の5つの施設で、スクリーニング、サーベイランス、または診断目的で内視鏡検査を受けた40歳以上の患者を連続的に登録した。患者はランダムにTXI群またはWLI群に割り付けられた(1:1)。主要評価項目は腺腫検出率(ADR)であった。副次的評価項目は、内視鏡検査当たりの腺腫数(APC)および抜去時間であった。年齢、性別、内視鏡検査の適応を調整した相対リスク(RR)を算出した。

  • 747人の患者を登録した(平均年齢62.3歳[SD 9.5]、男性50.2%)。TXI群の方がWLI群よりもADRが有意に高かった(221/375、58.9% 対 159/372、42.7%; 調整後RR 1.38 [95%CI 1.20-1.59])。これは、5mm以下の腺腫(RR 1.42 [1.16-1.73])および6~9mmの腺腫(RR 1.36 [1.01-1.83])において有意であった。TXIを用いた場合、ポリポイド腺腫(151/375 [40.3%] 対 104/372 [28.0%]; RR 1.43 [1.17-1.75])と非ポリポイド腺腫(136/375 [36.3%] 対 102/372 [27.4%]; RR 1.30 [1.05-1.61])、および近位側(143/375 [38.1%] 対 111/372 [29.8%]; RR 1.28 [1.05-1.57])と遠位側(144/375 [38.4%] 対 98/372 [26.3%]; RR 1.46 [1.18-1.80])の病変の検出率が高かった。APCはTXI群の方が高かった(1.36 [SD 1.79] 対 0.89 [SD 1.35]; 発生率比 1.53 [1.25-1.88])。

  • さまざまな適応で内視鏡検査を受けた患者において、TXIはADRとAPCを増加させた。TXIは、近位側と遠位側の両方において、10mm未満のポリープの検出を増加させ、内視鏡検査の質指標の改善に役立つ可能性がある。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37451283,

[quote_source]: Antonelli G, Bevivino G, Pecere S, Ebigbo A, Cereatti F, Akizue N, Di Fonzo M, Coppola M, Barbaro F, Walter BM, Sharma P, Caruso A, Okimoto K, Antenucci C, Matsumura T, Zerboni G, Grossi C, Meinikheim M, Papparella LG, Correale L, Costamagna G, Repici A, Spada C, Messmann H, Hassan C and Iacopini F. "Texture and color enhancement imaging versus high definition white-light endoscopy for detection of colorectal neoplasia: a randomized trial." Endoscopy 55, no. 12 (2023): 1072-1080.