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天白橋の内視鏡ブログ

フィナステリドやめてよかった?服用を中止するタイミングとやめた後の対策

AGA
フィナステリドやめてよかった?服用を中止するタイミングとやめた後の対策

フィナステリドは、男性型脱毛症(AGA)の治療に用いられる医療用医薬品のひとつです。医師の判断のもとで処方され、一定期間の服用が続けられるケースもあります。一方で、副作用を心配したり、思っていたような変化を感じなかったりして、服用を中止する人も少なくありません。

また、「やめて気持ちが楽になった」「服用を続けない選択をしてよかった」と感じる人がいる一方で、医師に相談せずに自己判断で中止した結果、髪の状態が変化して後悔したという声もあります。

この記事では、フィナステリドの服用をやめる際に注意したいポイントや、中止を検討するタイミング、そして中止後に取り入れやすい生活面での工夫について解説します。

監修者

天白橋内科内視鏡クリニック院長
野田 久嗣 Hisatsugu Noda

医学博士
日本内科学会認定内科医
日本消化器病学会消化器病専門医
日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
がん治療認定医

▶ 院長ごあいさつ

 

フィナステリドをやめてよかった理由

フィナステリドをやめてよかった理由

フィナステリドの服用をやめて「自分にはこの選択が合っていた」と感じる人もいます。理由として多く挙げられるのは、主に次の3つです。

副作用への不安が軽くなった

フィナステリドを服用している人の中には、副作用を気にする声もあります。主に性機能に関する変化(性欲の減少、勃起のしづらさ、射精のしにくさなど)が報告されており、厚生労働省の承認情報や添付文書にも記載されています。

こうした症状に不安を感じた人が、医師の判断のもとで服用をやめることで気持ちが軽くなったと感じるケースもあります。体の変化や心理的な不安が減ることで、生活の質を保ちやすくなる人もいるでしょう。

ただし、副作用の経過や改善の程度には個人差があります。自己判断で中止するのではなく、必ず医師と相談しながら対応することが大切です。

経済的な負担の軽減

AGA(男性型脱毛症)の治療では、フィナステリドなどの医療用医薬品が処方されることがあります。ただし、これらの治療は一般的に保険が適用されない自由診療となるため、費用は全額自己負担です。

クリニックごとに料金設定は異なりますが、先発医薬品(プロペシア)で月におよそ8,000円前後、後発医薬品(ジェネリック)のフィナステリドでも月4,000円前後が目安として紹介されることがあります。

長期的に服用を続ける場合、年間で数万円から十万円程度の出費となるケースもあり、経済的な理由から中止を検討する人もいます。服用をやめることで、毎月の固定費を抑えられ、生活費や他の健康管理のための費用に回せるようになるという声もあります。

自然な自分の状態で過ごせるようになった

一定期間フィナステリドを服用しても、髪の状態に大きな変化を感じない場合、服用を中止することを考える人もいます。日本皮膚科学会のガイドラインでは、内服治療は少なくとも6か月程度続けて状態を確認することが推奨されています。

服用開始から数か月で変化を感じる人もいますが、すべての人に同じタイミングで変化が現れるわけではありません。体質やAGAの進行具合、遺伝的要因、ホルモンバランスの影響、またはAGA以外の脱毛症である可能性など、さまざまな要素が関わります。

こうした理由から、効果の実感が得られない場合には、医師と相談のうえで治療方針を見直したり、他の方法を検討したりすることがあります。服用を中止して自然な状態で過ごすことを選ぶ人もおり、生活の安心感や心理的な負担の軽減につながることがあります。

フィナステリドの服用を中止するタイミング

フィナステリドの服用をやめるタイミングは、個人の体調や生活環境、治療の経過などによって異なります。自己判断で中止すると、髪の状態に変化が出ることもあるため注意が必要です。

服用を中止する際は、必ず医師や薬剤師に相談することが大切です。医師は、現在の症状や副作用の状況、今後の治療方針などを総合的に判断し、適切な方法やタイミングを提案してくれます。

副作用が生活に影響する場合

服用中に副作用が現れ、日常生活に影響を感じる場合は、服用を中止するタイミングとして医師に相談することが検討されます。性機能に関する変化や肝機能の数値変化などが確認された場合が該当することがあります。

副作用の程度には個人差があり、軽度であれば医師の判断のもと継続できるケースもあります。一方で、体調や生活の質に影響があると感じる場合には、中止や他の治療法への切り替えについて医師と相談することが重要です。

副作用を自覚した際は、まず医師に報告して指示を受けることが推奨されます。自己判断での中止は、髪の状態の変化や体調への影響につながることもあるため注意が必要です。

6ヶ月以上続けても変化が感じられない場合

フィナステリドの服用効果を判断するには、少なくとも6か月程度の継続が推奨されています。この期間を過ぎても髪の状態に変化を感じない場合には、医師と相談のうえで、他の治療法を検討するタイミングかもしれません。

効果が実感しにくい理由には、体質の違いや、AGA以外の脱毛症である可能性など、さまざまな要素が関わります。また、体内の原因に応じて、医師がデュタステリドへの変更や、ミノキシジルとの併用などを検討する場合もあります。

服用方法や治療方針を早めに医師と相談して見直すことで、生活への負担や費用の無駄を減らすことにつながるケースもあります。重要なのは、自己判断せず専門家と話しながら進めることです。

治療目標を達成した場合

薄毛の進行が抑えられ、本人が満足できる状態になった場合には、医師と相談しながら服用量の調整や中止を検討することがあります。ただし、AGAは進行性の脱毛症であるため、服用を完全に中止すると、再び髪の状態に変化が出ることもあります。

段階的に服用量を減らしたり、服用頻度を調整したりすることで、体調や髪の状態を見ながら治療を続ける方法もあります。急な中止は避け、医師の指示に沿って進めることが大切です。

治療目標を達成した後も、定期的な経過観察を行うことで、髪の状態の変化に早く気づき、必要に応じて服用を再開するなどの対応が可能になります。

フィナステリドをやめた後に起こる変化

フィナステリドの服用を中止すると、髪の状態や体調に変化が見られることがあります。どのような変化が起こるかには個人差があり、すべての人に同じ影響が出るわけではありません

服用中止後の変化をあらかじめ理解しておくことで、体調の変化に合わせた対応や生活習慣の調整がしやすくなります。医師の指導のもとで経過を確認しながら、中止後の生活や必要なケアを考えることが重要です。

服用中止後の抜け毛の変化

フィナステリドの服用を中止した場合、髪の状態に変化が見られることがあります。中止後数か月の間に抜け毛が増えることを経験する人もいますが、時期や程度には個人差があります。

一般的には、服用中止後3〜6か月前後で髪の変化に気づくケースがありますが、すべての人に同じタイミングで変化が起こるわけではありません。また、長期間服用していた場合は、変化のスピードが緩やかになることもあると報告されています。

副作用の変化

フィナステリドの服用を中止した場合、一部の人では性機能に関する変化(性欲の低下や勃起のしづらさなど)が改善することがあります。改善の時期や程度には個人差があり、数週間から数か月で変化が見られる場合もありますが、すべての人に同じように改善するわけではありません。

まれに、服用中止後も症状が続くケースがあり、これをポストフィナステリドシンドローム(PFS)と呼ぶことがあります。原因についてはまだ完全には解明されていません。

大多数の人は服用中止により症状が落ち着く傾向がありますが、気になる症状が続く場合は、必ず医師に相談して経過を確認することが大切です。

また、肝機能に関する数値も、定期的な血液検査で経過を観察しながら、医師の指導のもとで対応することが推奨されます。

フィナステリド中止後の薄毛対策

フィナステリド中止後の薄毛対策

フィナステリドの服用を中止した後も、髪の健康や生活の質を保つために、日常生活でできる対策を取り入れることが推奨されます。薄毛の進行は個人差が大きいため、すべての人に同じ効果があるわけではありませんが、生活習慣の工夫や頭皮ケアを継続することで、状態の変化に備えることができます。

他のAGA治療薬への切り替え

フィナステリドで十分な変化が感じられない場合には、医師の判断のもとで、他のAGA治療薬を検討することがあります。デュタステリドはフィナステリドとは作用の仕組みが異なる薬で、5αリダクターゼのⅠ型とⅡ型に影響すると報告されています。

ただし、デュタステリドは効果が異なる分、副作用のリスクも変わる可能性があります。性機能に関する変化が報告される頻度は、フィナステリドとは異なる場合があることが知られています。

また、ミノキシジルは作用の仕組みが異なる薬であり、必要に応じて医師の判断で併用を検討する場合があります。ただし、どの治療法でも体質や健康状態によって反応が異なるため、自己判断で変更するのではなく、必ず医師の指導のもとで進めることが重要です。

生活習慣の見直し

薬物治療だけでなく、日常生活の工夫によって髪の健康をサポートすることができます。バランスの良い食事や十分な睡眠、ストレスの管理などは、髪や頭皮の状態に関係する生活習慣として注目されています。

頭皮環境を整えることも大切です。正しいシャンプーの方法や頭皮マッサージなど、日常的なケアを取り入れることで、血行をサポートし、健康的な毛髪環境を維持する助けになります。

また、喫煙は血行に影響を与える可能性があるため、禁煙や喫煙習慣の見直しも髪の健康管理の一環として考えられます。これらの生活習慣の改善は、医師の指導のもとでの薬物治療と併せて取り組むことで、髪の状態の観察や維持に役立つ場合があります。

医師への相談が重要な理由

フィナステリドの服用中止や、他の治療法への切り替えは、必ず医師と相談しながら行うことが推奨されます。自己判断で中止すると、髪の状態に変化が出たり、副作用の管理が難しくなる場合があります。

医師は、患者の体調や症状、生活状況などを総合的に判断し、適切な対応や治療方針を提案してくれます。定期的な診察を通じて、治療の経過確認や副作用のチェックも行うことができます。

AGAの進行具合や頭皮の状態によって、適した治療法や服用方法は異なる場合があります。医師のアドバイスを受けながら、服用中止後の再開や治療の調整を行うことで、安全性を保ちながら髪の健康管理を進めることが可能です。