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天白橋の内視鏡ブログ

鎮静して行う胃カメラ検査について知りたい。専門医がお答えします。

胃カメラ

みなさんお待たせしました。「専門医がお答え」シリーズです。
お待たせし過ぎたかもしれませんし、誰もお待ちではないかもしれません。

今回は、前回の鼻からの胃カメラ(←ブログはこちらをクリック)に続き、辛い胃カメラを楽に受ける方法第二弾として胃カメラの「鎮静」について解説します。


と、その前に・・・

名古屋市天白区の内科、消化器内科、消化器内視鏡、胃カメラ、大腸カメラ、コロナの検査、コロナワクチン、日帰り大腸ポリープ切除といえば天白橋内科内視鏡クリニックの院長野田です。
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食道や胃、十二指腸を直接見て病気がないかどうかを調べることのできる「胃カメラ」こと上部消化管内視鏡については、以前(こちらの記事)にも解説させていただきましたが、高齢化の進む我が国で増えている胃癌や消化管潰瘍といった重大な疾患を早期発見することができる検査である上、安全性が高く短時間で終わる非常に有用な検査です。現代の医学の進歩から今では胃カメラでできる検査や治療が増えてきて、人生の中で何度も経験することもある検査になってきています。

内視鏡検査に用いる器具の操作部の画像

実は、患者さんの中には「胃カメラをやったらものすごく辛くて(苦しくて)二度とやりたくない!」「鼻の奥が狭く鼻からの胃カメラも辛かった・・・」という方が少なからずおみえになります。しかしこれでは病気の早期発見にも有用なはずの胃カメラの恩恵を多くの人が受けることができなくなってしまいます。

でもそれでは患者さんの「検査しておけばよかった・・・」を減らすことができないので、今回は胃カメラの辛さを経鼻胃カメラ(鼻から挿入する胃カメラ)よりもさらに緩和するための「鎮静」について解説していきます。

①そもそも胃カメラがしんどい理由は?

ちょっと復習ですが、そもそも胃カメラがしんどいのはなぜなのでしょうか。

胃カメラを行うときには口や鼻からカメラが喉を通って食道に入っていきます。喉は気道の方につながる喉頭と食道の方につながる咽頭に別れ、喉の前方には喉頭があり、後方には咽頭があります。胃カメラはまず咽頭に入っていき、そのまま喉の後ろ側に沿って食道に入っていきます。

このときに喉が狭い人の場合にカメラが喉頭に近い喉の前方にあたってしまうことがあります。喉の前方は敏感なので、ここに内視鏡が当たると「オエッ」となる嘔吐反射が出やすくなります。嘔吐反射が出てしんどくなると筋肉の緊張をもたらし、それにより更に内視鏡が食道に入りにくくなり、挿入を試みている間患者さんは強い苦しみにさらされてしまうということになるのです。

嘔気を催す女性の画像

以前もお話ししましたがまず、しんどくない検査を行うためにはまず、上部内視鏡検査を行う医師の技術の熟練度が重要です。
先程触れたとおり胃カメラがしんどいのは胃カメラの先端が喉から食道を通過するときです。この挿入をいかにスムーズに行うかによって検査の辛さは随分変わってきます。
「胃カメラはしんどい思い出しかない・・」という方は専門医による検査を受けることをおすすめします。当院では内視鏡はすべて内視鏡専門医が行いますので、この辛い挿入をスムーズに行えます。
しかし、正直多くの患者さんの中には、「いくら専門医の先生がやってくれると言っても、鼻から胃カメラを挿れてくれても、私は胃カメラがどうしても苦手です。」という方もいらっしゃるのです。
そんな患者さんには鎮静剤と呼ばれる種類の薬剤を使用したほとんど苦痛の無いと言ってもいい胃カメラを行うことができるのです。それが「鎮静」です。

②鎮静ってなに?どんなメリットがあるの?

鎮静とは、簡単に言うと意識を「ボー」っとした状態に低下させることです。この鎮静した状態で胃カメラを行うと、鎮静を行わない状態に比べ、ほとんど苦痛などを感じずに検査ができるため、胃カメラに苦手意識を強く持つ人でも非常に楽に検査を行うことができます。
続いて鎮静をするために用いるお薬=鎮静剤について解説していきます。
鎮静剤は静脈に注射することで、意識レベルを下げることができる薬剤です。

注射を準備する医師の画像

当院では「ミダゾラム」というよく使われている薬剤を使用します。(鎮静のデメリットや副作用等にいてはこの後触れます。)鎮静剤を使用すると意識がぼんやりして検査の不安やストレスが和らぎ、苦痛が少なくなる上、検査が終わった後に検査中のことを忘れることもできますので、鎮静剤を使って検査をすることで、いままで「二度とやりたくない」と言っていた患者さんも検査後に「え?もうおわったの?全然辛くなかった」とおっしゃっていただくことも多くあります。

胃カメラをやってみたいけれど苦しいのではないかと不安な方は、鎮静下で行う胃カメラについて是非当院にご相談ください。

③鎮静を行うことのデメリットはないの?


鎮静をすることのデメリット・・・結論から言うと「デメリットはあります。」なんでもいいことばかりじゃないものです。
メリットとデメリットを表した画像
それでは、鎮静を行うことで生まれるデメリットについても見ていきましょう。

まずは副作用ですが、鎮静剤の副作用としては意識が無くなってしまうことや、血圧の低下、呼吸抑制、アレルギーがあります。しかしこれらの頻度はそれほど高くなく、検査中はモニターをつけて血圧や心拍数、体の中の酸素の量などを常に監視しながら検査をすすめますので、不測の事態があった場合は直ぐに対応することができる万全の体制を整えています。

次に鎮静を行うと検査が終わった後もしばらくぼんやりした状態になります。そのため検査後はしばらく休む必要があり、検査当日は車の運転を控える必要があります。そのため検査の後に予定があったり、休む時間がなく、内視鏡検査に苦手意識が無い方は鎮静しない方法を選びます。

 

④専門医から胃カメラをご検討中の皆様へ


今回は鼻から挿れる胃カメラに続き、さらに辛さやしんどさ、苦痛を和らげる鎮静について見ていきました。

いままで胃カメラに強い苦手意識を持っていたが、「やっぱり、早期発見は大切だから、胃のなかに病気がないかを確認したい。」という方は鎮静によって負担のない胃カメラ検査を実現できますので、一度ぜひご相談ください。きっと胃カメラの苦手意識を払拭できるはずです。

全ては患者さんの「検査しとけばよかった・・・」を無くしたいから。

詳しくは当院のホームページ(←こちらをクリック)からどうぞ。



令和3年9月21日 天白橋内科内視鏡クリニック 野田久嗣

・医学博士
・日本内科学会認定内科医
・日本消化器病学会消化器病専門医
・日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
・がん治療認定医

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