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天白橋の内視鏡ブログ

女性が大腸カメラを受けるのは恥ずかしいですか?

大腸内視鏡検査

ちょっと恥ずかしい…
痛そう…
つらそう…
できれば受けたくない…

もしかすると、そんな気持ちを抱えていませんか?

実は私たちのクリニックにも、そうおっしゃる女性の方がたくさんいらっしゃいます。
でも、受けたあとは、ほとんどの方が口を揃えてこう言うのです。

「思ってたより全然ラクだった」
「こんなことなら、もっと早く受ければよかった」

今回は、女性のあなたにこそ知ってほしい「やさしい大腸内視鏡検査」のことを、ていねいにお話しします。

大腸カメラが必要なら内視鏡のページから→こちら

 

 

 

現代社会において、大腸がんは早期発見・治療が重要視されています。その有効な手段として注目される大腸内視鏡検査ですが、検査前の食事制限が重要となることはご存知でしょうか?

大腸内視鏡検査の目的と重要性

大腸カメラ検査」と聞くと、どうしても「痛い」「怖い」「恥ずかしい」といったネガティブなイメージが先行してしまうかもしれません。私自身、医師になる前はそう思っていました。しかし、内視鏡専門医として多くの検査に携わる中で、大腸カメラ検査は健康を守る上で非常に重要な検査であると確信しています。

皆さんは、自分の体の中に、知らないうちに病気が潜んでいるかもしれないと想像したことはありますか?大腸の病気は、初期段階では自覚症状がほとんどないことが多く、気づかないうちに進行してしまうケースが少なくありません。

大腸カメラ検査は、まさにこの「気づかないうちに進行する病気」を発見するための重要なツールなのです。お腹の中を直接カメラで観察することで、早期の段階で病変を発見し、適切な治療につなげることができます。

早期発見のメリットは計り知れません。治療の負担が軽くなるだけでなく、健康寿命を延ばすことにもつながります。最近では、50歳未満で発症する早期発症大腸がん(eoCRC)が増加しており、米国では癌関連死亡の第3位の原因となっています。

生活習慣や食生活の変化などが影響していると考えられています。だからこそ、若い世代でも大腸内視鏡検査の重要性を認識する必要があります。

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女性の身体と心に、やさしく配慮した内視鏡検査

私たちが大切にしているのは、「恥ずかしくない」「つらくない」「こわくない」検査です。

◎ 女性スタッフが対応します

受付・問診・ご案内・検査着の準備など、可能な限り女性スタッフが担当します。デリケートなお悩みや質問も、安心してご相談いただけます。

◎ 専用の検査着・個室対応

検査着はお尻が隠れるデザインで、露出が最小限になるよう工夫しています。前後の待機時間も個室またはカーテンで区切られた空間でお過ごしいただけます。

◎ 鎮静剤で眠っている間に

当院では、眠っている間に検査が終わる「鎮静下内視鏡」を基本としています。多くの方が「全く記憶がない」「寝て起きたら終わってた」と感じられるほど、快適に終わります。


◆ なぜ、今女性にこそ必要なの?―増えている「女性の大腸がん」

大腸がんは、女性のがんの中でも死亡原因の上位に位置しています。
特に40代以降の女性にじわじわと増えており、気づかぬうちに進行してしまうケースも少なくありません。

でも――
大腸内視鏡検査を受けることで、がんの“芽”であるポリープをその場で切除できる
つまり、「がんにならない未来」を選ぶことができるのです。


◆ 「症状がない」今こそ、あなたのタイミングかもしれません

・便に血が混じる
・最近お腹が張る
・便秘と下痢を繰り返す

これらの症状がある方はもちろんですが、
何も症状がなくても、「年齢的にそろそろ…」というだけで、検査を受ける意味は十分にあります。

「なんとなく気になっていた」その気持ち。
どうか、見過ごさないでください。

 


◆ 大腸内視鏡検査は、あなたを守る“やさしい未来の選択”

誰だって、できることなら受けたくない検査です。
でも、ほんの数十分の勇気が、
これからの何十年という健康な時間を支えてくれるとしたら――

きっとそれは、あなた自身へのプレゼント。

私たちは、女性のあなたが安心して受けられるよう、どんな不安にも寄り添います。
どんな小さなことでも、まずはお気軽にご相談くださいね。


【まとめ】

  • 女性のための配慮を徹底した、大腸内視鏡検査があります

  • 痛みや恥ずかしさの不安には、きちんと対応できます

  • 大腸がんは女性にも増加中。早期発見・予防が何より大切です

  • 症状がなくても、40歳を過ぎたら一度の検査をおすすめします

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◆ よくあるご質問(女性の方から特に多いものをまとめました)

■ お尻や肛門を見られるのが恥ずかしいです…

  • ご安心ください。検査時には**専用の検査着(お尻部分にスリットがあるズボン)**をご用意しており、露出は最小限です。

  • 検査中は、お尻だけをそっとめくるように対応しますので、体全体が見られることはありません。

  • また、検査室には必要最小限のスタッフのみで、女性スタッフがサポートに入ることも可能です。遠慮なくお申し出ください。

■ 検査当日に生理になってしまった場合は?

  • 生理中でも大腸内視鏡検査は可能です。

  • ナプキンやタンポンをご使用のままで大丈夫ですが、不安な場合はあらかじめご相談いただければ、日程の変更にも柔軟に対応いたします。

  • 生理痛が強い場合などは、無理せずご連絡くださいね。

■ 妊娠の可能性がある場合は?

  • 妊娠中、あるいは妊娠の可能性がある場合には、検査前に必ずお知らせください。

  • 状況に応じて、安全性を考慮して検査を延期させていただくことがあります。

  • 当院では、妊娠の有無に関してプライバシーを大切にしながら丁寧に確認しておりますのでご安心ください。

■ 検査当日の服装はどうすればいいですか?

  • ゆったりとした服装でお越しいただくのがおすすめです(ワンピースよりも上下が分かれた服装が望ましいです)。

  • 金属のついた下着やストッキングは避けてください。

  • 検査時には専用の検査着にお着替えいただきますので、脱ぎ着しやすい靴や服でお越しになるとスムーズです。

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令和7年5月16日

天白橋内科内視鏡クリニック 野田久嗣

・医学博士
・日本内科学会認定内科医
・日本消化器病学会消化器病専門医
・日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医

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参考文献

  1. Venugopal A, Carethers JM. Epidemiology and biology of early onset colorectal cancer. EXCLI journal 21, no. (2022): 162-182.

追加情報

[title]: Epidemiology and biology of early onset colorectal cancer.,

早期発症大腸がんの疫学と生物学

【要要約】

  • 大腸がんは、米国では男性または女性の癌関連死亡の第3位の原因である。
  • 50歳から始まる平均リスクのスクリーニングは、50歳以上の患者における大腸がんの発生率と死亡率を低下させた。
  • 一方、50歳未満の患者における大腸がんの発生率(早期発症大腸がん(eoCRC))は近年急増している。
  • 本稿では、eoCRCの危険因子、eoCRCにおける臨床病理学的所見と転帰の違い、およびeoCRCと後期発症大腸がん(loCRC)と比較したときのeoCRCにおける変化した分子経路に関する最近の文献を要約する。
  • eoCRCの疫学的研究は、遠位結腸と直腸に偏っており、糖尿病、肥満、食事、座りがちな時間、飲酒、喫煙などの多くの修正可能な危険因子と関連している。
  • 抗生物質の先行暴露と微生物叢の変化または直接的な発がん物質への暴露の潜在的な危険因子に関するデータは、まだ明らかになっていない。
  • 診断の遅れやより攻撃的な腫瘍生物学のために、eoCRCの臨床病理学的特徴が提示時に攻撃的になる可能性がある。
  • ステージが一致していれば、eoCRCの転帰はloCRCと似ているが、若い年齢で進行期疾患の頻度が高いため、全体的な死亡率は高く、より多くの生存年数が失われる。
  • これまでにeoCRCの分子評価はほとんど行われておらず、loCRCと比較して、TP53CTNNB1の体細胞変異の潜在的な増加と、APCKRASBRAFの体細胞変異の減少が認められている。
  • その他の知見には、LINE-1の低メチル化、マイクロサテライト不安定性(MSI-H)の欠如、染色体不安定性(CIN)またはマイクロサテライトと染色体の安定性(MACS)の存在がある。
  • これらの研究はまだ始まったばかりで、eoCRCを定義する特定の分子シグネチャーはまだ特定されていない。
  • eoCRCの遺伝的および分子的な違いと環境的トリガーを評価するさらなる研究は、症状のないリスクの高い若い個人のための標的スクリーニングを知らせるためのより明確な理解を提供するだろう。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35221839,

[quote_source]: Venugopal A and Carethers JM. "Epidemiology and biology of early onset colorectal cancer." EXCLI journal 21, no. (2022): 162-182.